要旨：われわれの世界はいろいろな色彩に囲まれている。どの国家でもどの民族でもそれなりの色彩文化があるように思われる。漢族を中心にした中国と大和民族を中心にした日本が一衣帯水の隣国である。中国人も日本人もアジアの人民として、色彩観念の上において共通点があることが必然であるが、両国の歴史背景、地理状況、文化構成の違いにより、相違点も生じたのも当たり前のことである。　

小論は赤、白、黄、黒四色を中心に、文化の角度からこの四色に対する観念と意識の異同を考察する。たとえば、中国では吉祥な色彩とみなされている。赤色が日本では不吉な意味がある。日本人は白色が大好きで、日本では白色は吉祥を代表しているのに対して、中国においては白色は禁色として、いつも不吉なものを象徴している。両国の文化観念、民族意識、及び民俗習慣が違うので、色彩感も異なっているところもあり、そして、時代の変遷に従い、中日両国の色彩意識も変化してきた。

本論は中日両国の色彩観念の比較を通じて、両国の伝統文化と民族意識を理解してみたい。文化視野における両国の色彩観念を分析し、われわれ自分の民族そして隣国の日本をよく知るように望んでいる。私たちはこの差異を変えることができなく、尊敬すべきである。相互理解のもとで、中日両国の政治交流と経済合作が促進できると思う。

キーワード：色彩；文化；伝統；観念

目次

要旨

中文摘要

1.中日色彩観念中の赤.1

1.1中国人の赤色観

1.2日本人の赤色観

1.3中日赤色観の比較

2. 中日色彩観念中の白2

2.1 中国人の白色観

2.2 日本人の白色観

2.3中日白色観の比較

3. 中日色彩観念中の黄4

3.1 中国人の黄色観

3.2 日本人の黄色観

3.3中日黄色観の比較

4. 中日色彩観念中の黒5

4.1 中国人の黒色観

4.2 日本人の黒色観

4.3中日黒色観の比較

5.おわりに 

参考文献.8

謝辞.9