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要旨
中国の伝統色は赤であるが、日本人は大体寂色という素朴的な色を好む。中日両国は一衣帯水であり、隣り合って位置し、文化の交流が千年以上に及ぶものの、なぜ中国文化に深く影響された日本は華麗な色ではなく、素朴な色が好きなのか。 本論文では、まず、先行研究を踏まえ色に対する日本人の好みについて考察し、寂色ということばについて説明する。そして、時代と使用場所を分け、日本人の日常生活ではどのような寂色が使われたのかを紹介する。さらに文化、信仰、自然などの視点から寂色が好まれた原因を探究する。最後に日本人の寂色に対する感性が日本社会や文化との関わりを分析し、日本人の生活態度と価値観を見出す。本研究によって日本人の美意識は主に素朴かつ単純なものだと判明し、色から日本文化と宗教の多様性を探り出すことを目指す。
キーワード: 寂色; 素朴; 自然崇拝; 美意識
目次 要旨 中文摘要 1. はじめに-1 2. 先行研究-2 2.1色に対する日本人の好み-2 2.2寂色について-2 3. 日本人の日常生活での寂色-3 3.1各時代の寂色-3 3.2寂色を使った場所-4 4. 寂色が好まれた理由について-5 4.1文化からの影響-5 4.2地理・自然からの影響-6 4.3宗教・信仰からの影響-6 5.おわりに-8 参考文献-9 |