要旨: 19世紀中期以降、日本の明治維新が成功してから、近代国家の窓口を開き、それにより、日本は近代に入ってきた。この時期、女性の個人的な権利意識はまだ完全に普及しなかった。「おとなしい」という観念は依然として強烈で、女性は個人的な幸福を求める勇気と社会的な条件が欠かせて、最終的に不幸な運命に直面してしまうことがしばしば見られた。しかし、新旧交代の混じった時代に目覚めの女性もいた。そんな女性が自由恋愛などの先進的な理念を受け、個人的な幸福を求める勇気を持っているため、円満な愛情が得られた。

　伊藤左千夫は日本近代短歌や小説創作の巨匠である。彼の作品の主な内容は純愛な小説である。一方、それが日本の伝統的な女性の人物像を継承していると同時に、一方、作者の特殊な人生経験のため、先進的な考えや独特な魅力も現れている。それで、彼の作品の中で、この新旧両立の時代には、いろな女性の人物像を徹底的に表現される。彼の小説の中で、明治維新の徹底しなかった背景に女性の主人公も不幸な運命になってしまった。

本稿は伊藤左千夫の純愛小説の中で、『野菊の墓』『隣の嫁』とその続編の『春潮』という三部の代表的な小説を例として、女性主人公の人物像を研究しようとする。作品の中で女性主人公の家庭的な背景、恋愛の経験、社会的な背景、人物像の異同、影響などの角度で展開し、全面的に伊藤左千夫の描かれた女性主人公の人物像を研究する。彼の描かれた女性の忠節に純粋な愛情に執着し、美しい悲恋、真摯で素直な人物像やその影響などについて総括した。従って、本稿は日本近代の女性について研究しているの学者に少々アドバイスを提供できると望んでいる。

キーワード：伊藤左千夫 純愛小説 明治維新 女性像  悲恋　

目次

要旨

中文摘要

はじめに1

1.伊藤左千夫の描かれた女性主人公の人物像について1

  1.1『野菊の墓』における女性主人公の人物像1

  1.2『隣の嫁』と『春潮』における女性主人公の人物像2

  1.3 女性主人公の人物像の異同について3

    1.3.1 女性主人公の人物像の共通点3

    1.3.2 女性主人公の人物像の相違点4

2.女性主人公の人物像の形成原因について5

   2.1個人的な面の原因5

     2.1.1作家としての伊藤左千夫の面5

    2.1.2 女性主人公の面5

  2.2 現実的な面の原因6

    2.2.1 社会環境6

    2.2.2日本の伝統的な国家主義と家長制度6

    2.2.3 家族と親友の干渉7

3.女性主人公の人物像の影響について7

  3.1女性主人公の個人への影響7

  3.2作家への影響7

  3.3世界への影響8

おわりに8

参考文献10

謝　辞 11