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要旨:住宅は人々と密接な関係がある。日本の伝統住宅というと、その特徴のある様式とそれに表された独特な文化を連想するのが普通なのである。地域の影響で、日本の伝統住宅は独特な風格を持って、大和民族ならではの文化の特色を反映している。日本の住宅は時代とともに発展してきて、その様式と建築手法も絶えず変わりつつあったが、全体から見れば、近代まではほとんどが木造の平屋か2階建で、畳のある部屋(和室)を中心に造られてきたので、本文でいう日本の伝統住宅は、すなわち西洋建築が伝来した前の、畳を敷き詰めた和室を中心とした日本在来の家屋のことである。日本伝統住宅の特色として、玄関、床の間、畳という三つが挙げられる。玄関とは、建物の主要な出入口、また出入口の部分に設けられる空間で、和室の内部と外部を連接する中枢である。玄関は単なる入り口ではなく、家の外から内へ、いわゆる外部世界から内部世界へと、気を変える場所でもあるから、そこから日本人の「気」の文化が覗かれる。「床の間」は和室の中で最も重要な部分であり、精神的な意味のある神聖な空間でもある。床の間の陳列品はしばしば季節の変化や異なる状況に基づいて念入りに手配され、一年間の四季により異なる、主人の情感表現を表しているから、日本人の「季」の文化を表す典型的なものだと思う。「畳」は部屋で人が裸足で上がり、膝を曲げたり畳の上に座ったりして自由気ままに話し、食事をして、心から会話を行うための家具である。この裸足の文化は、「座」の文化とも呼ばれる。
キーワード:日本の住宅;日本の文化;玄関;床の間;畳
目次 要旨 中文摘要 はじめに 1 第一章 日本の伝統住宅について 2 ⒈1日本住宅の移り変わり 2 ⒈2 日本の伝統住宅とは 3 第二章 日本伝統住宅の特色と機能 5 ⒉1 玄関とその機能5 ⒉2 床の間とその機能5 ⒉3 たたみとその機能6 第三章 日本伝統住宅に見られる文化的な意味 7 ⒊1玄関に見られる「気」の文化7 ⒊2床の間に見られる「季」の文化7 ⒊3たたみに見られる「座」の文化 8 結論 9 謝辞10 参考文献11 |