日文要旨：川端康成は日本に初のノベル文学賞の受賞者であり、彼の作品が発売された以来、世界で爆発的な人気を集めている。川端の作品の魅力といえば、簡潔で美しく、伝統美に溢れる文体はもちろん、溢れるほどの無常観には読者の中に新しい読み体験をもたらす点にもある。無常観という日本の伝統思想は川端の文学にところどころ漂っている。たとえば、川端作品の『雪国』、『千羽鶴』、『湖』は、「生」「老」「病」「死」を描写することにより、何ともいえない無常観を表した。本稿は『雪国』、『湖』を考察対象として、自然と人物の描写で無常観を論じる。

本論文は四部分から構成されており、各概要は以下のとおりである。第一部分は無常観の定義を述べ、川端康成の成長と無常観の形成、川端文学における無常観の表現を論じる。第二部分は『雪国』に現れた川端康成の生命と愛情に関する無常観を論じる。第三部分は『湖』に現れた川端康成の生命と愛情に関する無常観を論じる。最後は『雪国』と『湖』における無常観の表現方法を比較し、共通点と相違点を明らかにする。本研究で、川端の作品における無常観を掘り出すことにより、さらに川端の無常観への読者の理解を深めようとする。

キーワード：川端康成、雪国、湖、無常観

中文摘要：川端康成是日本最早的诺贝尔文学奖的获得者，他的作品一经销售就在社会上聚集了爆发性人气。说到川端康成作品的魅力，其简洁而又充满传统美的文体这一点自不必说，作品中满溢的无常观也为作者带来全新的阅读体验。无常观这一传统的日本思想经常在川端康成的作品中出现。在川端《雪国》、《千羽鹤》、《湖》等作品中通过生老病死的描写来表达那种无名的无常观。本文以《雪国》、《湖》为考察中心，从对自然景观和人物的描写的角度去论述无常观。

    本论文由四部分构成，各概要如下所示。第一部分论述无常观的定义，探讨川端康成的成长经历和无常观的形成，以及探讨川端文学中的无常观的表现。第二部分探讨《雪国》中的生命和爱情的无常观。第三部分探讨《湖》中的生命和爱情的无常观。最后通过比较《雪国》和《湖》中无常观的表现方法，明确其相同点和不同点。本论文通过发掘川端作品中关于无常观的思考，加深读者对川端无常观的理解。

关键词：川端康成、雪国、湖、无常观

目次

要旨

中文摘要

はじめに-1

第一章  川端康成と無常観-2

1.1無常観とは-2

1.2川端康成の成長と無常観の形成-3

1. 3川端文学における無常観の表現-4

第二章 『雪国』に現れた川端康成の無常観-4

2.1  生命の無常について-4

2.2  愛情の無常について-5

第三章 『湖』に現れた川端康成の無常観-6

3.1  生命の無常について-6

3.2  愛情の無常について-7

第四章 『雪国』と『湖』における無常観の表現方法の異同-7

4.1  共通点-7

4.2  相違点-8

終わりに-10

参考文献-11

謝  辞-12