要旨：井伏鱒二は、日本の近代小説家であり、本名を井伏満寿二という。彼の作品は様々なパタンーがある（小説、エッセー、詩歌、論評など）。作品の質が高いだけではなく、量も非常に多い（２０００篇以上の作品がある）。特に、動物を主人公に立てつくった期作品が数多く。彼は一般的なタッチで描くらしい、実は笑みを浮かびて、愛が包まれているタッチでさまざまな人生が描く。それに機知に富むユーモアの言葉を使って生活を歌う。この「ユーモア」は作者のいかなる人生体験と関係があるのか、日本文学の伝統といかに結ぶか、そしていかに井伏文学の中に表現されているか。本稿は、初期の作品である『山椒魚』を考察対象にして、先行研究を踏まえて、以上の質問の解決を目指さして論述を指摘する。

本稿は、まず、井伏鱒二の人生の体験、井伏の四つの時期の代表作品と文学の特色を考察した。そして、『山椒魚』を選んで井伏鱒二の小説の「ユーモア」を分析する原因を論じた。『山椒魚』の中で山椒魚と蛙の役割そしてその寓意を分析してみた。山椒魚は実在する動物ではなく、作者自分の屈託した心情の象徴だと言える。次にテクストに基づいて、山椒魚は他の登場人物動物との関係性などを詳しく分析することによって動物キャラクターの共通点と「ユーモア」の具体的な表現を研究してみた。最後に、本稿は作者の個人的経歴、時代と社会の影響、ユーモアの具体的な内容といった方面から、山椒魚の心理活動、動作と言葉を通じて、井伏鱒二の小説の「ユーモア」の特徴及び創作意識をまとめた。

キーワード：井伏鱒二；初期の作品；『山椒魚』；ユーモア

目次

要旨

中文摘要

1.序論.1

2.井伏文学全体の特色.2  2.1井伏鱒二の人生の体験

2.2井伏の四つの時期の代表作品と文学の特色

3.『山椒魚』の中の「ユーモア」.5

3.1ユーモアとは何か

3.2『山椒魚』を選んで井伏鱒二の小説の「ユーモア」を分析する原因

  3.3『山椒魚』の「ユーモア」の具体的な表現

3.3.1『山椒魚』のあらすじ

3.3.2『山椒魚』の中の動物の原型と加工

3.3.3『山椒魚』の中の「ユーモア」の手法

  3.4山椒魚と井伏鱒二の共通点

3.4.1境遇の不自由

3.4.2精神上の孤独

3.4.3自尊心の高さ

4.結論.8

参考文献9

謝辞10