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要旨:表情としての笑いは、人と人との交流に使われる最古な方式のひとつである。それぞれの笑いを通じて、人々は相手に喜び、友好的な情報を伝達する。しかし、笑いは単に喜びを伝える表情だけではなく、地域や文化の違いにより、人々は笑いに対して、それぞれ独特の理解を持っているようだ。だから、特定の人だけに笑いのなかの情報が分かる。 中国人も日本人も同じ東亜文化圏に属していて、普段は個人的感情を表に現さないが、笑いで気持ちを表す時、中日両国で大きな違いが見られる。中国人としての私たちは礼儀正しい微笑みがあるばかりではなく、笑いで身内を表現する。しかし、いつまでの日本人の微笑みは不思議だと思う。また、そういう違いは両国の文学作品の中にも現れている。本稿は両国文学作品に描かれた笑いをもとに、両国の文化や環境の相違から比較検討をし、その原因について詳しい分析を行ってみた。前述した分析に基づき、中日両国は笑いで自分の嬉しい気持ち、あるいは、さげすみや皮肉などの気持ちを表現するの面においては共通点があるものの、日本人の笑いは曖昧で、身内を隠すという神秘さを帯びているのに対して、中国人の笑いは朗らかな表現であると指摘しておいた。 キーワード:笑い;身内;環境;信仰
目次 中文摘要 要旨 第1章 はじめに-1 1.1 笑いとは何か-1 1.2 笑いについての研究-1 1.3 本研究の目的-1 第2章 文学作品における笑いに関する描写-3 2.1 『手巾』から見る日本人の笑い-3 2.2 『紅楼夢』から見る中国人の笑い-5 第3章 中日笑いの相違が生じた諸原因-7 3.1 地理環境の影響-7 3.2 文化背景の影響-7 第4章 おわりに-9 4.1 本研究の新しい観点-9 4.2 本研究の意義と欠点-9 4.3 今後の展望-9 参考文献-10 謝 辞-11 |