要旨

森鴎外は日本明治維新後のロマン主義文学の先駆けであり、文学創作に大きな成果を挙げて、夏目漱石と日本明治時代の「二大文豪」と呼ばれる。『舞姫』は森鴎外の短編小説の処女作で、自伝的な息吹がとても強くて、ドイツ留学三部作の中にかなり影響力のある作品である。小説が太田豊太郎と舞姫エリスの恋の悲劇を描いた。エリスのその自由に憧れて、知識教化を求めて、努めて運命を変えるようにする姿を描き出している。当時の女性地位の低いの社会背景の下に、森鴎外はエリスの不幸を借りて社会体制の弊害を訴えて、女性たちへの声援と支持を表現した。

　森鴎外の女性観と彼の文学に対して了解をいっそう深めるため、本論文では『舞姫』に基づいて、舞姫エリスの人物像の分析を中心に、その人物像における森鴎外の女性観を分析するとともに、その女性観の特徴と限界性を検討したいと思う。

キーワード：森鴎外；『舞姫』；エリス；人物像；女性観

目次

謝辞

要旨

摘要

1　はじめに-1

2　森鴎外と『舞姫』-3

2.1　森鴎外の生涯について-3

2.2『舞姫』のあらすじと創作背景-4

2.3『舞姫』のモチーフと影響-4

3　舞姫エリスから森鴎外の女性観を見る-6

3.1　エリスの経歴と性格-6

3.2　エリスの価値観-6

3.3　エリスの愛情観-7

3.4　エリスの人物像における森鴎外の女性観-9

4　森鴎外の女性観の発展と限界性-10

4.1　時代背景と家族の影響-11

4.2　ドイツ留学経験の影響-11

4.3　男性作家の限界性-11

5　終わりに-13

参考文献-14