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要旨:本論文は大正時代に日本作家の「支那趣味」の表象をめぐって,おもに芥川龍之介と谷崎潤一郎の視点から二人は中国旅行前後の体験を研究し、中国に来た後彼の文学作品に反映したが作り上げた中国のイメージの表象を研究する。具体的には、谷崎潤一郎と同じ時代の日本の人作家である芥川龍之介の中国旅行記の中で示した中国への立場を比較し、谷崎潤一郎の中国への受け入れから背離への転換する過程を研究した。本論は文学的な関連理論と対比法を用いて比較して,以下の結論を得た.(1)谷崎潤一郎の中国意識は理想的で、古典化と西洋化の特徴を持っていることがわかる。谷崎潤一郎は中国の貧しく遅れている現実を認識するようになったときから、彼は芥川龍之介のように中国の苦難について考えようとはせず、創作の途中で彼の理想が託された中国を手放した。(2)文人たちの交流により、谷崎潤一郎はある程度自分が想像してきた中国と現実の中国との差を認識し、彼の中国意識の転換を促した。近代の中国の現状と谷崎潤一郎が幻想した中国とはあまりに違いが存在していたことに彼はショックを受けた。(3)谷崎潤一郎の中国意識が形成している過程において、日本同時代の作家の中国に対する熱愛と見下しの意識及び永井荷風の西洋意識は谷崎潤一郎に影響を与えたため、中国に対する自らの認識を交えて自身の中国意識を形成させたと本文は思っている。 キーワード:支那趣味 表象 谷崎潤一郎 芥川龍之介
目次 要旨 中文摘要 1.はじめに-2 1.1研究目的-2 1.2研究背景-2 1.3研究現状-2 1.4問題意識-2 1.5論文構成-3 2.先行研究-3 3.谷崎潤一郎の二回に渡る中国への旅における体験と創作-3 3.1 谷崎の一回目の中国への旅における体験と創作-4 3.2谷崎の二度目の中国への旅における変化-5 4.芥川による中国の旅での体験と創作-7 5.比較-8 5.1束縛された眼界―神話と現実-8 5.2場違い西洋-9 5.3南方と北方への愛着-10 5.4創作の取材の違い-10 6.おわりに-11 謝辞-13 参考文献:-14 |