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要旨
ネット調査によると、犬は一万五千年前から家畜化されており、人間に飼われた最古の動物である。中国では現在、犬を飼っている家庭は猫を飼っている家庭のほぼ二倍の数になることが明らかになった。また日本では例えば、青森県美術館の象徴的芸術品が青森犬であることなどからも、犬が日本人の心にどれほど重要な地位を占めているのかが証明される。さらに、中国においても日本においても、犬は十二支の一つであり、両国民によく親しまれている。 一方猫が人間と共に生きるようになったのは九千五百年前であり、今は最も好まれるペットの一つになったが、犬とは少し異なり完全には人間に支配されていないようだ。なお中国では西周朝にすでに猫に関する文献が現れていて日本の猫は奈良時代に中国から渡来したとされている。中国より五百年ほど遅れて芽生えてはいるが、猫文化は日本でもぐんぐん成長してきている。例えば『吾輩は猫である』のような作品からも、猫の重要性はわかりやすい。番組に顔を出したり、商品名になったり、日本の猫文化は世界中で有名になっている。 本稿は犬と猫の現代と古代のイメージの違いを探し出し、それぞれの文化の違いから日中文化の異同や、文化伝承の特徴などを中心に書こうと思う。古代の諺だけでなく現在についても着目するこの研究を通して、両国の文化的差異を考察し、両国の国民の考え方の特徴を知ることが可能となるはずだ。
キーワード:犬;猫;文化伝承;日中比較
目次 要旨 中文摘要 1.はじめに.1 2.犬について.1 2.1日本において 2.1.1現代における日本での印象 2.1.2歴史や文献から分析する古代の印象 2.2中国において 2.2.1近現代における中国での印象 2.2.2歴史や文献から分析する古代の印象 3.猫について.3 3.1日本において 3.1.1近現代における日本での印象 3.1.2歴史や文献から分析する古代の印象 3.2中国において 3.2.1近現代における中国での印象 3.2.2歴史や文献から分析する古代の印象 4.犬猫文化伝承特徴.5 4.1犬猫生活現状 4.2諺を中心に日中表現方式比較 4.2.1犬に関する表現の分析 4.2.2猫に関する表現の分析 4.3日中文化伝承特徴比較 5.終わりに.11 参考文献.12 謝辞 |