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要旨:中国の古典文学において詩はもっとも中華民族の文学特徴を代表する形式である。一方、和歌は日本の文学特徴の代表である。『小倉百人一首』は鎌倉時代に藤原定家の私撰和歌集である。藤原定家は『古今和歌集』までの100歌人の作品を選び、和歌集にまとめた。唐詩は中国クラシック詩の発展のゴールド時期の産物である。その中、『唐詩三百首』は77家の310首の詩を選び、本にまとめた。これは中国の古典詩のすぐれた入門書である。 恋は昔から今まで人々によく検討される話題である。『小倉百人一首』と『唐詩三百首』には、愛情詩が大量に収録されている。本論文は『小倉百人一首』と『唐詩三百首』の中の愛情詩を対象にして、比較研究を通して両者の表現形式と感情の共通点、抒情の主体、表現の内容、文学史における地位などの相違点を分析してみた。その上、その共通点と相違点の成因を究明してみた。 論文は以上の研究と分析により、次のような観点を明確にした:一、日本和歌の理論は中国詩の理論を導入したうえで、本国の文学意識と結び合わせて発展させた。それゆえ、日本恋歌の中に唐詩によく用いるイメージが多く見られる。表現する感情も似ている。二、中国の愛情詩における抒情の主体は男性である。中国詩人は恋に対して自分の感情を表現するだけではなく、政治、社会に対して志や理想や憤慨などの感情も表現した。これは「言志文学」ということである。一方、日本の恋歌の主人公は女性である。日本の女性歌人は主に自分の感情を表現した。これは「主情文学」ということである。三、中国詩は社会政治と儒家思想の論理観に影響され、含蓄表現が多かった。日本和歌は美意識と「物の哀れ」を重んじ、感情の表現は率直である。 キーワード:愛情詩、恋歌、異同点、成因
中文摘要:诗是中国古典文学中最能代表中华民族文化特征的文学形式,和歌则是最能代表日本民族特征的文学形式。《小仓百人一首》是镰仓时期由藤原定家编撰的和歌集,藤原定家挑选了直至《古今和歌集》时期100位歌人的一首作品,汇编成集。唐诗是中国古典诗发展的黄金时期的产物,其中《唐诗三百首》挑选了77家诗的310首诗编撰而成,是中国古典诗歌最好的入门书籍。 爱情一直是人们亘古不变探讨的话题,《小仓百人一首》和《唐诗三百首》中,分别收录了大量爱情题材的作品。论文以《小仓百人一首》和《唐诗三百首》为对象,研究其中的爱情诗,比较二者在同一主题上的表现形式与情感的相同点,以及抒情主体、表现内容、文学地位等方面的不同点,同时分析其形成异同的原因。 通过分析研究,得出以下观点:一,日本的歌学理论是在引进中国诗学理论的基础上,结合本土文学意识发展起来的。所以在恋歌中也出现了大量唐诗惯用的物象,借此表现的情感也很相似。二,中国诗歌中的爱情诗的抒情主体以男性为主,中国诗人不仅只抒发对于爱情的情感,还多包含对于政治、社会的抱负和理想或是愤恨,“借物言志”。而日本恋歌的抒情主体主要是女性,女性歌人更多只是抒发自己对于爱情的情感,“托物言情”。三,中国诗歌受社会政治和儒学思想的伦理观影响,在爱情诗方面表现的较含蓄;而日本和歌看重的是审美和物哀,表达情感的时候更坦露直白。 关键词:爱情诗;恋歌;异同;成因
目 次 要 旨 中文摘要 はじめに-1 1-『小倉百人一首』と『唐詩三百首』-1 1.1-『小倉百人一首』について-1 1.2-『唐詩三百首』について-1 2-恋歌と愛情詩-2 2.1-『小倉百人一首』における恋歌-2 2.2-『唐詩三百首』における愛情詩-2 3-共通点-3 3.1-表現の形式-3 3.1.1-夢-3 3.1.2-月-3 3.1.3-「待つ」ということ-4 3.2-表現の感情-4 3.2.1-閨怨-4 3.2.2-熱烈な恋-5 3.2.3-思い慕い-5 4-相違点-6 4.1-抒情の主体-6 4.2-表現の内容-6 4.3-文学史における地位-7 5-共通点と相違点の成因-7 5.1-社会的背景-8 5.2-文学理念-8 5.3-思想の基礎-8 5.3.1-日本の美意識-8 5.3.2-中国の儒学思想からの影響-9 おわりに-9 参考文献-11 謝辞-12 |